これからの毎日って?

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zoom RSS 隣のいずみちゃん

<<   作成日時 : 2004/10/22 17:17   >>

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 外出しようとしたら、鍵をどこへ置いたのか忘れてしまった。

散らかった部屋の中で鍵を探した。そう言えば、腕時計もどこにいったのか分からなくなっている。いよいよ末期か? 服だって、何を着ていったらいいのか、一瞬、分からなくなる。でも、なぜかクローゼットの中には、洋服がいっぱい。スカートも上着もいっぱい。何か知らないまに増えてる。ナゼでしょうか?

 最近、いずみちゃんのことを、よく思い出す。生まれて一番、最初に話した女の子。つまり、幼なじみっていうのか?、でも、ケンカばっかりしていた。なぜだろう。ようするに、子供の頃のわたしは気が強くて(今は全然、違う)、いずみちゃんも、そうだったからだ。
 でも、結局、よく遊んでたのは、やっぱり、家が近所だったからだろう。その後、いずみちゃんは、引越ししていったけど、狭い町内だから、幼なじみは幼なじみのままだった。

 だけど、最初に変わったのがいずみちゃん。
 小学校へ進むと、わたしに急に冷たくなった。「いずみちゃん」って近寄っていくと、「来ないで」って言われた。そして、他の子に、「あの子、わたしと親しそうにするけど、本当は無関係だからね」なんて話した。わたしの小学校へ入る前の、失敗話をいっぱい他の子に聞かせて、一緒に笑われた。……で、わたしはいずみちゃんから、離れたんだけど。

 それから、つかず離れずみたいな関係が続いて……。わたしたちは、中学へ入った。同じ町内の、同じ中学。そこで変わったのが、わたし。
 わたしは、いずみちゃんに冷たくなった。いずみちゃんが近づいてくると、急に黙ったり、ふいと別の場所へ行ったりした。で、他の子に、「いずみちゃんていう子が、わたしと親しそうにするけど、わたしは、あの子のこと、そんなに好きじゃない。無関係だから」って話した。立場逆転。
いずみちゃんは、中学へ入っても、テレビ番組とかあまり見ない、ミュージシャンとかあまり知らない、ちょっと「流行りから遅れた女の子」になっていた。わたしも、そうだったけど。いずみちゃんほどじゃなかったから。一緒にされたくなかったのだ。

何故かいずみちゃんは、学校の行事にまるで参加しないのだった。遠足とかには来るけど、マラソン大会とか、大掃除の日には、必ず欠席するのだ。変な子だと思った。みんな、思っていたと思う。だから、よけいに一緒にされたくなかった。わたしは、ずっといずみちゃんを避け続けた

 でも、わたしといずみちゃんの違うところは、わたしはいずみちゃんに冷たくされると、すぐ空気を読んで、いずみちゃんの前から消えたけど、いずみちゃんは、そうじゃなかった。わたしが嫌がっても、ずっと、つきまとってきた。最後には、「この子、神経、ないのか?」と思うほどだった。

 高校へ入って、いずみちゃんは、ますます嫌われるようになっていた。「嫌われる」のを通り越して「呆れられる」存在になっていた。相変わらずミュージシャンの名前は一人も知らない、
そして、相変わらず学校行事には必ず欠席(でも、文化祭とか遠足とか、映画の試写会には参加する。その代わり、体育祭とか、文化祭の「手伝い期間」はさぼる徹底ぶり)。でも、いずみちゃんは、我知らず顔。で、相変わらず、わたしのところへ寄って来る……。

 ウザかった。と言うか、こんなに好き勝手にしてて、いいのかと思った。先生も何も言わないし。いずみちゃんという子が、ちょっと不思議だった。卒業式の日を迎えて、やっと、いずみちゃんから解放だ!、と思うと嬉しかった。いずみちゃんは、この高校から、あんな大学へ?、と周囲に思われるほどに難関の大学へ入学した。(推薦入試。先生も、いずみちゃんの入学を推して、受験勉強してほしかったから、何も言わなかったのだろうか……?)

 わたしは大学へ進んだが、努力したんだけど、結局、軽いひきこもりみたくなって、就職浪人。でも、面接だけは受け続けた。仕事に就いて物覚えが悪くて、転々とすることになっても、ずっと同じことを続けた。自分のことにせいいっぱいで、昔のともだちとか、いずみちゃんのこととか、しばらく忘れていた。

 ……いずみちゃんが、大学を途中で辞めて、極度の引きこもりみたいになって、精神科に入院したと聞いたのは、いつだったろうか。聞いた時はあぜんとした。でも、心のどこかで「やっぱり」と思うこともあった。
誰が何と言っても、我が物顔で振舞っていたいずみちゃん。でも、学校の行事に参加してこないのは、もしかすると、「参加しなかった」のではなく「参加できなかった」のかもしれない。だって、遠足や文化祭は、受身で楽しむだけでいいが、体育祭とか文化祭の準備は、そうは行かないもんね。日常と違う空間で、自分から、他人へ色々と働きかけなきゃいけない。最低限の流行も知らないほど社会性のない人間にとって、それはとても困難なことだ。そして、わたしは、何故、いずみちゃんが、中学へ入ってずっとわたしに寄って来ていたのかも、何となく分かったのだった。きっと、同じ匂いを感じてたんだね。
 でも、いずみちゃんのことを初めて聞いたとき、わたしは「自分は彼女ほどひどくない」と思ったものだった。だって、わたしは引きこもってなかったし、職場では失敗ばかりだけど、仕事していく意志はいつもあったもの……。

 …………。
 今、いずみちゃんは、どうしているだろうか。やっぱ、まだ、入院してるのだろうか?
 あのとき、「自分は彼女ほどひどくない」と思ったわたし。
 でも、今、「結局、同じじゃないか。時期が遅いか早いかで」と思い始めてる。

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